ナムコはアーケードゲームに於いて、数々のヒットゲームを生み出していますが、その中の一つに「ゼビウス」があります。
ゼビウスは、縦方向にスクロールするシューティングゲームです。 金属質の自機と、金属質の多くの飛行パターンを持つ敵機があり、未来的なイメージがありました。
また、隠れキャラとして、スクロールするマップ内には金属質のソル(タワー)とスペシャルフラッグが隠されていました。 金属質のソルを破壊するとポイントとなり、スペシャルフラッグを取ると自機が1台増えました。
ゼビウスは今までに無かった要素が数多く取り入れられていますが、その中の一つが空中と地上という概念を取り入れたという事です。 空中では従来のシューティングゲームと同じく、ミサイルを撃つことで敵機を撃破することができました。
また、自機には地上物を攻撃するための照準が付いており、照準を合わせて爆弾を落とすことで地上物を破壊することができました。
ゼビウス前のシューティングゲームと言えば、ギャラクシャンなどを見てわかるように原色に近い8色程度しか使われていませんでした。 そのため、ゲーム画面は立体的には見えず、のっぺりとしたものとなっていました。 それが、ゼビウスでは使われる色数が増えて、ゲームが立体的に描かれています。 つまり、立体的にゲームがなったことで、よりリアリティ(現実味)が強くなったと言えます。
シューティング初のストーリー性
ゼビウスが登場する以前のシューティングゲームには、敵が攻めてきてそれを阻止する程度のストーリーとも呼べない様な背景設定しか用意されていませんでした。
それが、ゼビウスによってしっかりとしたゲームの背景設定が描かれるようになりました。
「ゼビウス軍が地球に侵攻し、南米が制圧されようとしている時に、人類は戦闘機ソル・バルウを作り上げることに成功した。 このソル・バルウに乗りこみ、南米のゼビウス軍基地を破壊するために出撃する。」 ざっくりと言うと上記の内容です(本当はもっと細かいストーリー設定がなされています)。
パソコンへの移植
ゼビウスは、アーケードゲームとして大ヒットしたため、当時のパソコンに移植が行われました。
ゼビウスは、日本電気のPC-8001mkUSR版やシャープのX1版、そして富士通のFM-7版などに移植されで遊ぶことができました。 また、PC-8801版としてエニックスからゼビウスによく似た「アルフォス」というゲームが出ました。 このアルフォスは、発売にあたりナムコの許諾を得たため、コピーライト表示にナムコの名前が表示されています。
また、ハードウェア的な制約が多い中、PC-6001ではタイトル名「タイニーゼビウス」を遊ぶことができます。 PC-6001版は、本家と比較するとグラフィックは大幅に見劣りしていますが、そのゲーム性は本家ゼビウスを引き継いでいます。
PC-6001は決してゲームプレイに適したパソコンとはいえませんが、本来のゲーム性を失うことなくゼビウスを上手に移植しています。 だから、PC-6001でもゼビウス本来のシューティングの楽しさを味わう事が出来ます。